
会社員は自由を求めます。
フリーランスは安定を求めます。
会社員とフリーランスは相反する働き方です。
実際のところ、会社員とフリーランスはどっちが良いのでしょうか。
そこで当記事は会社員とフリーランスを比較します。
なお、筆者はどちらも経験済みです。
ポジショントークなしの比較をお伝えします。
会社員とフリーランスの比較
会社員とフリーランスを以下の切り口から比較していきます。
- 平均年収、平均所得
- 会社員とフリーランスの人口
- 労働時間
どれも働くうえで重要な要素でしょう。
会社員の平均年収と個人事業主の平均所得(2017年)
給与所得者 | 事業所得者 | |
平均給与(男性) | 532万 | – |
平均給与(女性) | 287万 | – |
合計 | 432万 | 414万 |
<参照:民間給与実態統計調査結果2017-国税庁>
<参照:申告所得税標本調査結果2017-国税庁>
給与所得者とはいわゆる会社員のことです。
男女差に大きく差がありますが、平均年収は432万でした。
手取りにすると、およそ330万円くらいに収まるでしょう。
事業所得者はいわゆる個人事業主を指します。
不動産所得や雑所得は含めていません。
事業者所得者の平均所得は414万円でした。
所得とはすでに経費を差し引いている数字なので、手取り金額は315万円くらいに収まるでしょう。
いずれにせよ、個人事業主は会社員よりも収入が少ないです。
さらに社会保険ではないので、将来もらえる年金も少なくなります。
実際の数字以上の差があるのは言うまでもありません。
会社員とフリーランスの人口
雇用者 | フリーランス | |
人口 | 5,596万(正規は3,476万人) | 約1,000万人 |
当然ながら、人口は雇用者の方が多いです。
しかし、日本の労働人口の約6分の1がフリーランスとなります。
フリーランスは決して珍しいことではないでしょう。
<参照:統計局ホームページ/労働力調査(詳細集計) 平成30年(2018年)平均(速報)結果>
会社員とフリーランスの労働時間
厚生労働省の「フリーランス白書 2018」によると、月の平均勤務時間が140時間以上のフリーランスの年収は300万円〜500万円でした。
一方で会社員の労働時間に関しては、企業や個人によって大きく左右されるでしょう。
しかし残業なしの1日8時間、月20日と仮定すると会社員の勤務時間は160時間です。
通勤のことを考慮しなくても、フリーランスの方が労働時間が短いことがわかります。
できる限り短時間で働きたい方はフリーランスがおすすめです。
会社員のメリットとデメリットと向いている人
会社員のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
会社員のメリット
会社員のメリットは以下の通りです。
- 安定して給料が入ってくる
- 人との交流がある
- 信用がある
- 社会保険に入れる
- 面倒な確定申告がない
会社員は安定した給与がもらえます。
成果をあげていなくても、給与がもらえないことはほとんどありません。
もちろん成果を上げていなければ、上司から詰められストレスを感じることもあるでしょう。
しかし、上司からのフィードバックも「人との交流」のひとつです。
会社に属するだけで「人との交流」ができることは、フリーランスになってみないとわからない会社員のメリットとなります。
また会社員は信用が厚いです。
信用があると、どんな審査でも有利になるでしょう。
会社員のデメリット
会社員のデメリットは以下の通りです。
- 給料が上がりにくい
- 働く人を選べない
- 転勤がある
- 好きな時間に働けない
一般的に会社員は給与が上がりにくいです。
1年に1万円づつ月給が上がっていけば良いほうでしょう。
また会社員は一緒に働く人を選べません。
嫌いな人でも一緒に働く必要があります。
万が一、好きな人と一緒に働けたとしても転勤のある会社であれば、そこを去らなければいけません。
そして会社員は決められた時間で働きます。
休みの日に仕事が入ってしまうことも多いでしょう。
会社員に向いている人
会社員に向いている人は以下の通りです。
- 安定を求める人
- 恋愛・結婚したい人
- 人とコミュニケーションをとりたい人
会社員の最大の魅力はやはり「安定」です。
「安定」を何より重視する方は会社員を選択しましょう。
また、会社員は自然と出会いの数が多くなります。
フリーランスでも恋愛はできますが、消極的な方は自然の出会いの多い会社員がおすすめです。
また恋愛に限らず、会社員はコミュニケーションを多く必要とします。
人とのコミュニケーションがお好きな方は会社員を選びましょう。
フリーランスのメリットとデメリットと向いている人
フリーランスのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
フリーランスのメリット
フリーランスのメリットは以下の通りです。
- 好きな時間に働ける
- 月収100万円も夢ではない
- 一緒に働く人を選べる
フリーランスは好きな時間に働くことができます。
体調を崩しやすい方や、夜型人間には最適でしょう。
またフリーランスは実力がお金に反映されやすいです。
月収100万円もフリーランスなら難しいことではありません。
さらに一緒に働く人を選べることも大きな魅力のひとつです。
嫌いな人を避けながら仕事することができます。
フリーランスのデメリット
フリーランスのデメリットは以下の通りです。
- 不安定
- 信用がない
- 孤独になりがち
- 社会保険がない
- 確定申告が面倒
フリーランスの月収100万円は会社員の月収30万と同じくらいの価値しかないと言われています。
仮に月収100万に到達したとしても天狗にならないようにしましょう。
とにかくフリーランスは売上が不安定です。
さらに不安定だからこそ信用もありません。
フリーランスの信用は、数年分の黒字の確定申告書を用意してはじめて証明できます。
そしてフリーランスは孤独になりがちです。
交流がないので、恋愛もしにくいでしょう。
またフリーランスは社会保険がないので、将来もらえる年金の額が少ないです。
老後が心配な方は会社員以上に貯蓄する必要があります。
面倒な確定申告もフリーランスならではのデメリットです。
フリーランスに向いている人
以下のような人がフリーランスに向いています。
- 好きなときに働きたい
- 完全成果主義の人
- 孤独でも大丈夫な人
好きなところで、好きなように、好きなだけ働きたい方はフリーランスに向いています。
しかし、自由さが売りのフリーランスでもあまりにもいい加減な人は仕事が減るので注意が必要です。
また「自分はこんなに頑張っているのになんで給与があがらないんだ…」という方はフリーランスになると良いでしょう。
フリーランスは成果の分だけ、お金を稼ぐことができます。
そしてフリーランスは孤独に耐えられる方におすすめです。
下手したら、1日で話したのがコンビニの店員だけだったということも珍しくありません。
会社員とフリーランスの掛け持ちが最強
会社員とフリーランスの掛け持ちは最強の働き方です。
会社員の傍、副業をしている方も増えてきました。
同じくメリットとデメリットについて見ていきましょう。
掛け持ちのメリット
掛け持ちのメリットは以下の通りです。
- より安定さが増す
- ちょっと贅沢できる
会社員の安定さに加えて、お金を多く稼げれば余裕が生まれます。
万が一、会社をクビになりかけたとしても副収入があればはるかに気持ちは楽でしょう。
副収入のある会社員はリラックスしながら、働くことが可能です。
また掛け持ちは精神的な余裕があるので、贅沢もしやすくなります。
フリーランスは不安定なので、金銭的余裕ががあっても贅沢を我慢してしまいがちです。
掛け持ちのデメリット
掛け持ちのデメリットは以下の通りです。
- 簡単には稼げない
- 規則違反の可能性もある
簡単には稼げません。
掛け持ちで稼ぐ場合は、軌道に乗るまで土日祝日プライベートはないものだと考えましょう。
もちろん、専業と同じ土俵で戦うので生半可な気持ちでは稼げない可能性のほうが高いです。
また掛け持ちを禁止している企業もまだまだあります。
万が一、そこでバレたら面倒なことになるでしょう。
しかし、たとえ掛け持ちを禁止しててもそれを破るくらいの気概がなければ軌道に乗せるのが難しいのも事実です。
もしも掛け持ちするのであれば、本気で稼ぎに行く覚悟が必要になります。
会社員は不満、フリーランスは不安が生まれる
会社員から会社の不満をよく耳にするシーンは多いです。
一方で、フリーランスは不安定さを嘆いています。
フリーランスから不満を聞くことは滅多にありませんし、会社員から不安を聞くこともほとんどありません。
どちらを選ぶにせよ、ネガティブな側面は両方持っています。
どちらを選ぶかは本人の自由です。
どちらかの働き方が劣っていることも、優れていることもありません。
- 会社員の魅力は「安定」
- フリーランスの魅力は「自由」
- 会社員とフリーランスの掛け持ちが最強の働き方
- どちらを選ぶかは本人の自由
- 収入が高いのはサラリーマン
- 労働時間が短いのはフリーランス
フリーランスと会社員の働き方はどっちがおすすめ?