ペットを飼いたいと思った時、どこからお迎えをしようと思いますか?
これまで我が家で飼ってきたたくさんのペットたちは人から譲り受けるか、ペットショップから迎えることが多かったです。
しかし次飼うならば、保護団体から譲り受け里親になりたいと思っています。
救える命があるなら救いたい!!
とはいえ今のアパート暮らしでは、里親になることはできないので将来の目標にしています。
当記事は、これからペットを飼おうと思っている方に向けてペットショップ、ブリーダー、里親などペットの迎え入れ方を比較していきます。
ペットの迎え入れ方を比較
ペットを迎え入れる方法としては、以下の通りです。
- ペットショップ
- ブリーダー
- 保護団体から譲り受ける
お金を払ってペットショップやブリーダーから購入する方法と知人や保護団体から譲り受け里親になる方法があります。
それぞれの迎え入れ方を見ていきましょう。
ペットショップで迎え入れる方法
ペットを飼おうと思ったら、まず多くの人がペットショップを思い浮かべるのではないでしょうか。
いつ訪れても、可愛い子がいますね。
ふらっと立ち寄って、一目惚れしてその日のうちに迎え入れ家族が増えたなんてこともあるでしょう。
我が家も母親に「見るだけだよ!」と言われて入ったペットショップで、母親自身が一目惚れしその日のうちにワンコを迎え入れることとなりました。
ペットショップで迎える際にチェックすべきポイントを見ていきます。
掛かる費用は時期やブームによって異なる
ペットの販売価格は、需要と供給で時期やブームによって異なります。
まさにペットが商品なので、時期によってはセールや割引が行われていることも多いです。
飼う上で必要となる餌やゲージなどとセット価格になっている場合もあります。
現金で一括購入する以外に、ローン払いができるお店もあるでしょう。
またワクチン接種やマイクロチップの装着、電話相談などのサービスがついてくる場合もあります。
ペットショップだからといって完璧な健康状態というわけではない
良質なペットショップならば、どこのどんな親から産まれた子なのかわかった上で仕入れているので感染症や遺伝性疾患のリスクは低いです。
しかし、仕入れ先のブリーダーの質が悪いと遺伝子検査がしっかり行われていない場合もあるでしょう。
また、ペットショップまでの移動過程で病原菌に感染してしまう可能性も0ではありません。
ペットショップの衛生状況も重要です。
私の今は亡き愛犬もペットショップで購入したのですが、迎えてから病院に行った際に睾丸が片方お腹の方に入っているという問題を知りました。
このようにペットショップで購入すれば、必ずしも完璧に健康な子が迎えられると言う訳ではありません。
「ミックス」はいるが「雑種」はいない
ペットを迎えるにあたり、どんな子が良いかというのも重要ですね。
ペットを迎え入れる上で、種類や色にこだわりのある方はペットショップやブリーダーで目当ての子を探すのが良いでしょう。
雑種が良いという場合には、保護施設の方がいっぱいいます。
ペットショップには2種類のミックスはいれど、様々な種類が交わっている雑種はなかなかいないでしょう。
ただし、ペットショップでも「血統書」がついている子とそうでない子がいます。
なお、ミックス犬は犬種協会には品種としては認められていないので、血統書はついてきません。
課せられる条件は様々
ペットを迎え入れるにあたり、飼い主に課せられる条件は迎え入れ方によって様々です。
ペットショップから飼い主へ課せられる条件は難しいものではなく、基本的には口頭で説明されるのみとなっています。
法律で「対面説明が必要な18項目」と言うのが規定されているため、それらの項目を口頭または書面で説明されるくらいです。
住まいの環境や飼い主の年齢、家族構成は聞かれないことがほとんどでしょう。
ペットショップで購入する際の注意点
ペットショップなどの販売事業者は、動物愛護管理法によって登録が必要とされており「標識」を掲示する義務があります。
しっかりお店に「標識」が掲示されているか確認しましょう。
さらにペットを販売するお店は、ペットの飼い方の説明をすることが義務となっており「重要事項18項目」が記載されている説明書を交付しなければいけません。
その説明がしっかりなされているかも、良質なペットショップを見極める上で重要です。
また生まれたての小さい子は可愛く見えますが、専門家の見解では早い時期に親元から話してしまうと成長してから問題行動を起こすとも言われています。
現在では改正動物愛護管理により、生後一定期間が経つ前に親元から離してはいけないと言う決まりがあるのです。
親元からいつ頃離された子なのかも確認して、迎え入れると良いですね。
ブリーダーから直接購入する
ブリーダーとは、ペットを繁殖させ販売する者です。
ペットショップを通さず、ブリーダーから直に購入することができます。
最近ではペット通販で、ネットでブリーダーから購入できるようにもなりました。
ペットショップのようにケージに閉じ込められておらず、ほとんどが兄弟や親と過ごしているため比較的人馴れや社会化は進んでいるでしょう。
ブリーダーから迎え入れる際のポイントを項目別に見ていきます。
掛かる費用はペットショップと比べると安い
ペットの価格は、その種類やブリーダーによって様々です。
仲介業者を挟まないので、ペットショップに比べると価格は安いでしょう。
ブームや季節によっても、価格は変動します。
必要となるケージや餌は、迎え入れると決まったら事前に揃えておきましょう。
健康状態は悪質なブリーダーにご用心
ペットの健康状態は、ブリーダーの質によって左右されます。
悪質なブリーダーにより、無理な繁殖をさせ不健康な子が産まれてしまうということも否定できません。
悪徳なブリーダーが近親交配で繁殖させ遺伝疾患が出ている個体を販売したとして、トラブルになったケースもあります。
また純血種には、特有のかかりやすい病気と言うものがあることも知っておきましょう。
良質なブリーダーから買えば親がはっきりしているので、どんな病気のリスクがあるかは把握しやすいです。
血統書がついていることが多い
一般的にブリーダーは、純血種を繁殖させています。
そのためブリーダーから買う場合には、血統書がついていることが多いです。
ただし「ミックス」は純血種ではないため、血統書はつきません。
その品種専門のブリーダーというのがいるので、欲しい品種や毛色などのこだわりは比較的叶いやすいでしょう。
やはり「ミックス」はいれど、雑種を取り扱っているブリーダーはほぼいないです。
ブリーダーから購入する際の注意点
ペットブームにより、金銭目的のブリーダーが増えました。
繁殖には不適切な環境で飼育されていたり、世話が十分になされておらず動物の愛護及び管理に関する法律によって逮捕された例もあります。
また人気のある種類のみ扱うブリーダーがおり、ブームが終了すると大量に保健所に持ち込まれるということも過去にあったようです。
ブームに左右されず自身の好みの品種を専門として扱っているのが、優良なブリーダーとされています。
できればネットで取引するのではなく、実際の飼育環境を見に行けると良いですね。
私の知人に悪徳ブリーダーの元で繁殖に使われていたメス犬を引き取った方がいます。
何度も出産をさせられたことで、お股が避けて飛び出てしまっている状態だったそうです。
悪徳ブリーダーからは購入しないようにしましょう。
ブリーダーと繁殖業者(パピーミル)の違い
ブリーダーと繁殖業者は何が違うのでしょうか。
ブリーダーはシリアスブリーダーとパピーミルの2つに大きく分けられます。
後者のパピーミルがいわゆる繁殖業者で悪質なブリーダーです。
パピーミルは営利目的なのでとにかく費用を抑えて、大量に繁殖させます。
一方のシリアスブリーダーこそ真のブリーダーで血統を残すことが目的です。
シリアスブリーダーは利益よりも生命というものを何よりも大切にします。
ブリーダーから迎え入れたいとお考えの方は繁殖業者(パピーミル)のような偽のブリーダーではなく真のブリーダーから迎え入れるようにしましょう。
里親(保護団体から引き取りたい)
動物愛護センターや保健所には、新しい飼い主を待っている子がたくさんいます。
条件さえ合えば、ペットを飼う手段としておすすめです。
各自治体で譲渡会が定期的に開かれているのでチェックしましょう。
ボランティアの保護団体も多数ありますので、いくつか見に行くのも良いですね。
保護団体から譲り受ける場合のポイントを見ていきます。
掛かる費用は基本無料
譲渡なので、もちろんペット自体に値段はついてません。
基本無料ですが、引き取る際に以下のような費用が掛かる場合があります。
- マイクロチップ装着費
- ワクチン代
- 寄生虫駆除
- 不妊手術費用
譲渡に掛かる費用は各施設によって異なるでしょう。
費用が掛かるとしてもペットショップやブリーダーから買うよりは、比較的安価で家族になれます。
健康状態は不明
動物愛護センターや保健所にいる子は年齢や病歴、保護されるまでどのような環境にいたのかなどの情報がわからない場合があります。
親がわからないので、遺伝性疾患や母子感染している可能性がないとは言えないでしょう。
もともと野良だった場合には、他の動物と接触し病気に感染している可能性もあります。
譲り受けた場合には、まず動物病院で検査を受けましょう。
品種は様々
様々な自治体の動物愛護センターの情報を見てみたところ、純血種もいれば雑種もいるという感じでした。
雑種を好む方にとっては、選ぶ幅が広いでしょう。
ただし、幼体の場合だと成長したらどのくらいの大きさになるのか予想できない場合もあるようです。
課せられる条件は厳しい
譲渡を受けるには、飼い主になるための条件をクリアする必要があります。
例えば東京都動物愛護相談センターの場合は以下の通りです。
- 原則、都内にお住まいで20歳以上60歳以下の方
- 現在、犬や猫を飼育していない方
- 家族に動物に対するアレルギーを持っている方がいない方
- 飼うことを家族全員が賛成している方
- 最期まで責任を持って飼い続けることができる方
- 経済的、時間的に余裕がある方
- 動物に不妊去勢手術による繁殖制限措置を確実に実施できる方
- 集合住宅・賃貸住宅の場合は、規約等で動物の飼育が許されている方
- 当センター主催の譲渡事前講習会を受講している方
ペットショップのように誰でも飼い主になれるわけではありません。
これらの条件は、保護団体によって異なります。
「20歳以上60歳以下で時間的余裕がある」となると、専業主婦か自営業で家にいる人でないとなかなか厳しいという印象を持ちました。
しかし、ペットと飼い主の幸せのためにも必要とされる条件なのは間違いありません。
保護団体から譲り受ける際の注意点
行政機関は、いつでも譲渡可能な子が収容されているわけではないので事前に確認をしておきましょう。
また譲渡条件も保護団体によって異なります。
基本的な条件として多いのは以下の通りです。
- 不妊手術
- 家族全員の同意
- 外飼い不可
- 一戸建て、もしくペット可の物件
これらの条件はどこの保護団体でも設けていました。
各自治体ホームページには、譲渡対象団体の一覧が載っています。
自分と条件が合いそうな団体を選び、家族として迎え入れたいと思える子がいるのか見てみると良いでしょう。
ペットショップの売れ残りはどうなるの?
ペットショップで成長し大きくなった子を見たことがありませんか?
愛犬の散歩で出会った方がペットショップ店員をしており、「売れ残ってしまったパグを貰ってくれないか?」と頼まれたことがあります。
しかし、我が家は愛犬1匹で手一杯だったので引き取れませんでした。
結局そのパグは店員さんが引き取ったのですが、彼女の家には3匹も引き取ったワンちゃんがおりました。
成長して売れ残ってしまったペットは、このように里親に引き取られるか生まれた所に返されるそうです。
過去にはお金を払い引取り屋に頼むケースもあり、問題となっています。
殺処分数は減少したけれど、収容施設の問題は増えている?
今回日本におけるペットの殺処分数を調べてみたところ、近年大幅に減少していることがわかりました。
出典:環境省ホームページ
「殺処分ゼロ」を掲げる自治体が増えてきたことで、殺処分数が減り
「いや〜〜〜良かった!!」
と思ったのですがその裏では深刻な事態が起きている事を知りました。
自治体や動物愛護団体の収容施設には、殺されずに済んだペットたちが溢れ伝染病が蔓延したり多頭飼育崩壊が起きるというケースが出ているそうです。
自治体で殺されずに済んだぺットたちは、動物保護団体にお願いし引き取られます。
自治体で殺処分を減らせたとしても、引き取った愛護団体が問題を抱えているという現状はいかがなものでしょう。
新たな飼い主が見つからなければ、次から次へと施設にペットが溢れてしまいます。
ペットショップやブリーダーから購入するのではなく、保護団体から譲り受けるというのがペットを飼う選択肢のスタンダードになれば多少は問題解決に繋がるのではないでしょうか。
殺処分数が減ったからOKではなく、譲渡される犬が増えなければ本質的に命が救われたことにはなりません。
ぜひ皆様のご意見もお聞かせください。
- ペットショップから購入する場合は、衛生管理や標識がしっかり掲げられているかチェックする
- ブリーダーから購入する場合には、適切な環境で飼育されているか見てからが良い
- 里親になることで命が救える
- 殺処分数は減少した分、里親を待っているペットは溢れている